2019年6月4日
1ヶ月間続いたラマダン ( 断食月 ) が終わりました。
明日・明後日は イドゥル・フィトゥリ Idul Fitri というラマダン明けのお祝いの日となり、「レバラン Lebaran」と呼ばれる長い休暇に入ります。
この イドゥル・フィトゥリとレバラン休暇は日本のお正月に近いです。インドネシアにとってはこのレバラン休暇が唯一の長期休暇となり、軍・警察・病院・公共交通機関・メディア・レジャー以外の産業はほとんどクローズ。昔の日本みたいに社会全体がお休みとなります。
大晦日
イドゥル・フィトゥリ数日前には官公庁・銀行・郵便局などは休みに入りますし、個人商店や食堂やレストランなども大晦日からお休みに入ります。私が住むボロブドゥール周辺ではモスクからは朝から深夜までお祈りの声がスピーカーから流れてきていましたし、若者はバイクやトラックで道路を音楽をかけながら走っていたり、打ち上げ花火や爆竹をやっていたりと、結構なカオスです。
ボーナス
日本と同じようにボーナスが出ます。ボロブドゥールのあたりでは給料1か月分だと言われています。
お歳暮
お世話になった方へ贈り物をする習慣がこちらにもあります。日本のお歳暮のような高額なものではなく、画像のようにお菓子やシロップやティーバックを詰め合わせたものや相手がイスラム教徒ならお祈りをする時に着用するサロンを贈ったりします。
帰省 & 渋滞情報
ほとんどの人が故郷に帰ります。空港や駅や道路は Idul Fitri の数日前から当日まで大混雑します。
テレビのニュースでは渋滞情報がずっと放映されています。
この時期、他島・他地域からの人が多い大都市 ( ジャカルタやスラバヤなど ) はみんな帰省してしまうのでスッカラカン。
ジョグジャカルタやボロブドゥールは地元の人がほとんどで、帰ってくる人が多いのでいつもより人が多くなります。
1週間弱を故郷で過ごした後、またいつもの場所に戻っていきます。当然、Uターンラッシュも大混乱となります。
お節料理
日本のお節料理にあたる、この時期限定の食べ物はこちらにはありません。
挨拶文
「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」に当たる定型文がこちらにもあります。
インドネシア語とアラビア語を組み合わせた長い文章が正式なのですが、最も短く簡単なのがこれ。インドネシア語オンリーの定型文で、「Selamat Idul Fitri. Mohon Maaf lahir dan batin」。
” イドゥル フィトゥリ おめでとうございます。もし過去に私の言動に間違いがあったのならどうぞお許しください ” というかなりかし畏まった意味です。
年賀状
日本のように郵便で挨拶状を送る習慣はありませんが、SNSではきれいにデコを施した挨拶状が出回ります。
お年玉
大人が子どもにお金を渡す習慣はこちらでもあります。
こちらでは自分や親戚の子だけではなく、近所の子たちにも少額を渡します。
新札で渡すのが一般的なので、Idul Fitri 前には新札を売る人がたくさん路上に現れます。
歳末セール & 年明けセール
断食月に入ったころからラマダンセールというのが始まります。特にイドゥル・フィトゥリに合わせ服や靴を新調する人が多く、消費が高まる時期です。路上にはジーンズやイスラム服を売るワゴンなども登場します。
ちなみに、中部ジャワ・東ジャワの代表的な観光地はほとんど休みなしで営業しています。Idul Fitri の2日間は家族や親族と過ごしますが、その後は多くの人がレジャーに出かけるので、ボロブドゥール寺院・プランバナン寺院ほか主要観光地はインドネシア人観光客で大大大混雑となります。