ニワトリから学んだこと

2022年1月18日

わたしがボロブドゥールで生活を始めて驚いたことの一つが「ニワトリ」。村の人たちは個人でニワトリを放し飼いで飼っていて、ニワトリが道でも庭でも自由に闊歩しています。ニワトリと言っても白いニワトリではなく、英語で言うところのルースター ( 茶色とか赤とか緑とかが混ざっている強そうなやつ )。引っ越してきた当初は彼らの姿を見るたびに「すごい田舎やな…」と思っていたし、近くに来るだけでビビっていましたが、それも今は昔。ニワトリがいる生活にもすっかり慣れました。でもニワトリって愛玩対象ではないし、ところ構わず糞するし、観葉植物に悪さするし、イヤなヤツらだなー、と。

ここ1週間ほど、土が入ったままの大きな観葉植物の植木鉢をガレージに放置していたら、そこに1羽のニワトリが座るようになりました。最初は大雨から逃れるためだけに入ったようですが、今では毎日。そのあたりにいるぶんにはいいけど、生活圏にまで入ってこられるとちょっとな~…ということで、植木鉢の土を抜こうと今朝方ガレージに入ったところ、なんと卵が!

そっかぁ卵を産んで温めてるために毎日来てたのね。迷惑なヤツやなーと思ってたけど、ちゃんと生きてるんやなぁ。
長男も興味津々で見ていて、一緒に卵を収穫し、ニワトリの所有者に渡しました。子どものころにこういうことをちゃんと見られる環境っていうのは、きっとものすごくいいことなんだろうなー、と思いながら。
( ちなみに、村で放し飼いのニワトリから採れた卵はタルー・カンポンと呼ばれ、養鶏所で生産された卵とは区別されています。タルー・カンポンの方が小ぶりで栄養価が高いそうです )
( ちなみに、パートナーによると卵を収穫する場合、全部採ったら母鶏が暴れるそうなので、1つ2つ残すのがポイントだとか。そりゃそうやんなー、母鶏の気持ちわかるよ )

確かにそこは、日陰で涼しいし、食べ物になるようなものはないから他のニワトリはほとんど入ってこないから安心して卵を産めるのかも。そういうことなら、植木鉢の土はそのままで。片づけるべきは、ガレージにあるその他のガラクタですな。

【 後日談 】
先日から卵を孵化させてみようと、3週間ほど卵を取らずに様子を見ていました。
母鶏は朝から晩までほとんど動かず、ずーっと卵を温め続け、きのう、4羽が孵化しました。
「ニワトリにシンパシー感じるなんて、自分やばいな…」と感じつつ、ほとんど飲まず食わずで働き続けた母鶏を見ながら「どの世界でも、どの属性でも子どもを産み育てるのって大変なんだなー」と気づかされました。
翌日から母鶏はもうガレージに来ることもなく、集団に混ざってしまって、識別できなくなってしまいました。
お疲れさま。