2020年1月7日
ジャワの人々の主食は米。他の東南アジアの米に比べ香りがなく、比較的ふっくらしていて、日本の米より少し細長い形をしています。
ジョグジャカルタやボロブドゥールでは米作が盛ん。日本のように田植え・稲刈りのシーズンが決まっているわけではなく、1年通して収穫できます。田植えも手入れも稲刈りも基本的には人力もしくは水牛を使って作業をしています。
私が初めてボロブドゥールに来た時、泊まっていた宿が田んぼの真ん中にあり、陽の濃い日中も雨が振りそぼる午後も黙々と田植え作業をする女性たちを部屋の窓や東屋から見ていて、自分もやりたくなったのです。チェックアウトの日に宿の主人に通訳を頼んで田んぼの女性たちに参加させてもらえないか聞いたところ快諾してくれました。小学校の課外授業でやったことがあったので軽い気持ちで始めたわけですが、運動不足の三十路女ではまったく歯が立たない重労働で、ものの20分ほどでギブアップ。国内添乗員をしていたときに四国遍路の旅で聞いた「一滴の水にも天地の恵みを感じ、一粒の米にも万民の労苦を思い、ありがたくいただきます」という文言が頭の中を駆けめぐりました。
…と同時に、「ああ、農作物がきちんと作られているここなら住めるな」とも感じました ( まさか数年後に本当に移住することになるとは予想していませんでしたが )。
移住して数年経った今では、おなじみの米農家さんからオーガニック米を購入し、こちらの人のように平皿にしゃもじ3杯分くらいペロリと食べています。