【旅日記】2019年7月16日 ブロモ火山・マドゥーラ島5日間 ( プライベート )

東ジャワはブロモ火山とマドゥーラ島に行ってきました。

旅の目的は以下4つ。
①ブロモ火山の年中行事 ” カソド儀式 ” を見学
② マドゥーラ島観光
③ スラバヤのドライバーたちとミーティング
④ リフレッシュ

ブロモ火山2泊、スラバヤ2泊の4泊5日。全行程、車で行きました。
ブロモではカソド儀式だけではなく部分月食という幻想的な景色に酔い、マドゥーラ島では目的のアンティークやバティックのほか面白い出会いがあった5日間でした。

ジョグジャカルタ・ボロブドゥールに比べ東ジャワは存在感が薄いですが、いやいやいや、東ジャワ奥深い!行けば行くほど、また行きたくなる場所です。

7月16日
朝8:30にボロブドゥールを出発。登山靴やらセーターやら毛布やらドライヤーやらを積み込んだ重い愛車で、高速に入ってからはソロやスラバヤを時速100km~120kmで走りすぎ、ブロモ火山最寄りのプロボリンゴまで一気に移動。高速を降りブロモへの道を山の景色を楽しみながらドライブし、16:00前には2泊する宿・Saputra Bromo View Guest House に到着しました。高速ではトイレタイムやコーヒーブレイクで2回停まったのですが、ドアトゥードアでボロブドゥールからブロモまで8時間弱とは!数年前に初めてブロモに来たときはひたすら下道を12時間ほどかけて来たのになぁ。文明の利器とはすごいものです。
夕方の時点ですでに気温15℃。ヒートテック + セーター + ライトダウンジャケットとタイツ + ジーンズ。それにマフラーとニット帽という完全防備で夜の散策へ。ブロモ火山一帯に住む人たちの独特のマント姿やそここで焚かれている焚火を横目に食堂探し。ホテルがある一帯を一通り歩いて、パートナーの希望で地元の人が行くような小さな食堂に入りました。ガラガラ声のおばさん一人で切り盛りする食堂のナシ・ゴレンは野菜がたくさん入っていて美味。お昼を抜いた空腹には1皿では足らず、ナシ・ゴレン2皿をを平らげ、胃袋を満たし中から身体を温めて帰途に付きました。

7月17日
4:30に起きて、朝の散歩。玉ねぎ畑の向こう側にブロモ火山がよく見える場所を発見。沈みかけの月は大きく、裸眼でも部分日食がはっきり見えました。
宿への帰り道、偶然知り合いのカメラマンに出会い、「これからテングル人の典型的な家にお邪魔し撮影するけど来る?」と誘ってもらったので、地元の村へ行きました。光が正面から入る台所で撮影です。家の前には玉ねぎ畑と並木道が広がり、馬がゆっくりと歩いて行く様は桃源郷とでも言いたくなるような光景でした。ちゃっかり地元料理の朝食もご馳走になり8:30ごろに宿に帰ってきました。
その後、宿の裏手から砂の海に出る道を通ってルフール・ポテン寺院まで歩いて行き、昼間のカソド儀式を見学。地元のヒンドゥー教の人たちが次々と捧げ物を持ってきます。それにしても猛烈な砂塵。マスクを着けていても口の中はじゃりじゃり。ニット帽をかぶっていても髪はがしがし。服は全部ばしばし。ちなみに真昼でも風のおかげで暑さは感じず、ヒートテック + ライトダウン、下はタイツ + 登山用のズボン、それにニット帽を着ていても汗はかかず。帰りは Bromo Permai Hotel 前に出る整備された坂道を上り、宿へ戻りました。シャワーを浴びて、昼食は Cemara Indah Hotel のレストランで玉ねぎスープ。17:00ごろから深夜の儀式に備え、仮眠。

7月18日
0:30に起きて準備し、2:00にチャーターしたジープでルフール・ポテン寺院へ。寺院の前はさながら縁日。大音量でポップミュージックが流れ、スナック屋が店を出していました。寺院は昼間はヒンドゥー教徒以外は入れない区域もこの時間には開放されていて、私たちも寺院の中央部まで入ることができました。祭壇には供物が並べられ、近隣のヒンドゥー教の人たちが次から次へとやってきます。3:30ごろにアナウンスが入り、中央祭壇で儀式が始まりました。この儀式は、ドゥクン Dukun と呼ばれるヒンドゥー教のコミュニティリーダーの代替え承認式です。5:00ごろまで延々と続きました。根性なしの私たちはエンドレスな承認式に飽きてしまい、最後まで見届けることなく宿に帰りました。後で聞いたところ、6:00くらいに全員でブロモ山の天辺まで上り、供物を火口湖に捧げて終了したそうです。
宿に戻って一眠りし、8:30過ぎにチェックアウトし、知り合いが経営する Homestay Diva Bromo を見学し、高速を使ってスラバヤへ。
スラバヤは、Hotel Sahid Surabayaにチェックイン。このホテルはとても古いですが、鉄道駅グブン駅まで徒歩3分、ショッピングセンターへも徒歩5分と立地が良く、安価でコスパが高いホテルです。夕食は、ホテルから歩いていけるタイ料理屋で。ブロモはブロモでローカルで美しくて、「今回2泊してよかったな」と思いましたが、スラバヤの文明はそれはそれでいいものです。

7月19日
マドゥーラ島への1デイトリップ。スラバヤドライバーたちのなかで一番若い25歳のドライバーと一緒にお出掛けです。スラバヤを4:00出発、スラバヤに帰ってきたのが18:00です。スラマドゥ橋は行きも帰りも真っ暗ななか渡りました。
今回マドゥーラ島で訪れたのは、アンティークショップ2店 ( ここで交渉やなんやかんやで合計6時間過ごす )、バティック大型店1店、クリス ( ジャワ伝統の剣 ) をつくる工房1店のみ。私自身は、塩田や王宮、バティック工房や洞窟に行ってみたかったのですが、マドゥーラに行きたいと言い出したパートナーの希望を優先し、私が行きたかった場所は次回に回すことにしました。
マドゥーラ島は初めての観光だったのですが、漠然と抱いていたイメージとだいぶ違いました。
①4時間ほどで一周できる小さな島かと思っていたのですが、意外に大きい ( 東西約170km、南北約40km )。
②貧しいイメージ ( 出稼ぎに出る人が多く、出稼ぎ先でも細々とした稼業でしのいでいる ) だったけれど、町にはしっかりした建物が並び、道路も整備されていました。
③マドゥーラ人は勇猛果敢な荒くれ海洋民族というイメージでしたが、物腰のやわらかい人が多く、洋服もジャワの人と同じ服装、食べているものもほとんど同じでした。
豊穣なジャワ島と比べると土地は痩せていて米作には向いていないようでした。米の代わりにたばこが主要作物のようです ( アンティークショップのオーナーはひっきりなしにマドゥーラ産の巻きたばこを吸っていました。パートナーはお土産にたばこをもらってました。オーナー曰く、天日干ししただけのたばこは健康被害がないとのこと。真偽のほどは確かではありませんが… )
あと、レンガが白い!石灰岩のレンガなので、家が白い!
マドゥーラ島のバティックは色鮮やか!ジョグジャカルタやソロは白地の布を何度も染めて色を入れますが、こちらでは色味が入った布にバティックを施していくようで、パッと目を引く鮮やかさ。今回は立寄った大型店の裏には工房があり、見学させてもらいました。その中で1人だけ男性の職人がいたのですが、彼は下書きなしで直接蝋で図柄を描いていました。店には選びきれないほどの布地が売られており、迷いに迷ってマドゥーラらしい1点を購入。トゥリス ( 手書き ) で Rp 200,000でした。
この旅の第一目的はブロモ火山だったのですが、マドゥーラが思いのほか面白く、憑りつかれてしまい、今度はいつ行けるかと真剣に検討中です。なんなら今度はマドゥーラに泊りがけで行きたいくらいです。
とっぷり暮れた18:00にスラバヤに戻り、Apeng Kwetiau Medanでクイテェオ・シラムとナシ・ゴレンを食べ、ホテルに戻りました。

7月20日
朝8:30にチェックアウトし、我が家へ。ボロブドゥールには14:00に着きました。