【旅日記】2022年2月28日 ルンバン・ラセム3泊4日 ( プライベート )

4日間の旅行に行ってきました。行先は中部ジャワ州と東ジャワ州の州境に位置するルンバン県。目的はラセムという町。もう数年間ずっと行きたいと願っていた場所で、ようやく念願成就。想像していたとおり、とても旅情をかきたてられる町でした。ただ子連れで行く場所ではなかったですね…。ある程度は覚悟していましたが、道中すったもんだがありました。願わくは今度は一人でゆっくりラセムの宿に泊まって、じっくり町歩きをしたいです。

2月28日
遠方なので朝8:00ごろには出発しようと話していたのに、パートナーは車のタイヤ交換へ、長男は朝寝へ。結局、10:00すぎにようやくボロブドゥールの自宅を出発。
今回も全行程、車で移動です。車の中では次男が寝てくれたので休憩なしで一気に走り、13:30ごろにアピ・アバディ・ムラペンに到着。自然発火している火が見られる場所です。聖なる火として考えられていて、ワイサックでは僧侶がここまで火を取りに来るんです。パートナーの友人が「もう火は消えた」と言っていたので、どうなっているのか見に行ってみました。今はきれいに整備されて観光地然としていて神聖な雰囲気はまったくないですが、今でもちゃんと天然ガスが噴出していて、紙や落ち葉を置くと燃え出す様子を見ることができました。広い敷地で子どもたちが走り回って遊んでいたので、横にある売店で休憩したりして小一時間ここで過ごしました。
その後もひたすらクドゥス県、パティ県と下道を走りました。火までは町並みにもとくに大きな変わりはありませんでしたが、クドゥス県に入ると大きな街路樹が道路を覆っていて緑を感じられたり、タプタプの小川で菱形の大きな網で漁をしていたり、ジョグロやリマサンというジャワ島の古い家がたくさんあったりと景色に変化がありドライブ自体とても楽しかったです。
パティ市中心部で名物のナシ・ガンドゥルを食べて休憩し、ルンバンまであとひといき。ただ、このパティからルンバンまでが長かった…。道はガタガタ、大型トラックがとても多くノロノロとしか走れない。チャイルドシートに耐えられなくなった次男が本格的にグズり出し…。パティからルンバンまでの1時間でどっと疲れて、「ルンバン、遠いなー」と感じました。
17:30に今回のホテル Pollos Hotel & Gallery に到着。憧れのラセムに行けると思ったのは、このホテルの存在が大きいです。子どもたちが快適に過ごせるホテルがあるスマランやスラバヤからは遠すぎてラセム行きを後回しにしてきましたが、去年出来たばかりのこのホテルはラセムまで15分だし、子ども用のプールもあるし。実際、このホテルはこのコロナ禍で子どもファーストで選んで行ったホテルのなかで総合的に1番いいホテルでした。デラックスルーム、シービュー 36㎡、1泊1室朝食付きで約5,050円。設備もサービスもロケーションも申し分なしです。
パートナーが休んでいるあいだ、ホテルのジムにあったバランスボールで遊び、夕食のために外へ。まだ19:00すぎでしたが、下調べしていったレストランは2つともすでに営業終了。結局ホテルの近くにある一般的なインドネシア料理のレストランでチャプチャイナシ・ゴレンで済ませました。

3月1日
6:00起床。カーテンを開けると海の潮が引いて係留されたボートが揚がっているのが見えました。残念ながら、小雨。8:00前に朝食。19ヶ月の次男が長男コーンフレークをひっくり返し大わらわ。長男のオンライン幼稚園の後は11:00過ぎまでプールで水遊び。子ども用のプールでは滑り台やジャグジーあり。ジャグジーがあるところが水深20cmくらいだったので次男も遊べたのが大きかったです。
12:00
にパートナーのオンラインミーティングが終わったころには次男は眠ってしまっていたので、出発を延期し、13:00過ぎにホテルを出てラセムへ。まずはティオンコッ・クチール・ヘリテージ・ラセムへ。ワルン・ラセムで昼食。パートナーとの2人用に4品頼みましたがどれも美味しかったです。ただボリュームが多すぎて完食できず、残したものは包んでもらいました。この後、バティック屋や中国寺院やミュージアムなど行きたいところを回る予定だったのですが、長男がものすごく不機嫌になり、その不機嫌がわたしにもパートナーにも伝染し、ラセム観光終了。撃沈です。あんなに楽しみにしてた町がほぼ昼食だけで終わるなんて。
少しドライブすると長男が持ち直したので、出土した古代の船が見られるプラフ・クノを見て ( ここでも5分ほどで長男がゴネ出したので、ダッシュで説明パネルの写真を撮っただけで終了… )、ルンバンで一番知名度の高いカランジャヘ海岸に立ち寄りました。大型バスも来ていて、賑わっていましたが、正直なところ、海も砂浜も黄色くゴミも多く、子どもたちを遊ばせようという気にはならず…5分で退散。
16:30
ごろにホテルに戻り、暗くなるまで再びプールで遊びました。夕食は、ホテルのルーフトップバーで。雰囲気も良く、ごはんも美味しく、風も気持ちよく、とてもいい場所だったのですが、ここでも兄弟で喧嘩するわ、次男は食べ物で遊ぼうとするわ、長男は自分がオーダーしたピザがなかなか来ないことに怒るわで。雰囲気も食事もまったく楽しめず。昼間のラセムの件のこともあり、ほとほとイヤになってしまいました。夜、子どもたちとパートナーが寝た後、冷静になって考えました。またいつか来られる、子どもを連れてるんだから仕方ない、とか色々自分を納得させようとしたけど、やっぱ無理。明日は朝食後にチェックアウトして、スマランあたりで1泊しようとパートナーが言っていたけど、明日またラセムに行けるようにパートナーに交渉してみようと決意しました。

3月2日
朝から快晴。パートナー起床後すぐに直談判。ラセムを諦めたくないから、
①バイクタクシーで一人で行くからチェックアウト期限の12:00まで自由時間が欲しい
②子どもたちも連れてもう1回ラセムへ。ホテルの移動はせずにこのホテルにもう1
のどちらかご検討願いますと申し出た結果、パートナーは②を選択。もう1泊が決定しました。
今朝は8:00に長男と2人で先に朝食。次男は部屋でパートナーとお留守番。パートナーが朝食中は子どもたちはプール遊び。
ここまでは良かったのですが、出発前にプールで遊ばせたことがパートナーとわたしの大喧嘩のもとになってしまいました。2人とも子どもたちにとって最善と思える方法で対応していてもアプローチの方法が違うと同じものもまったく違うものに見えるものなんですね。出発前の車のなかで言い合いとなり ( パートナーは朝食が済み次第、子どもの機嫌がいいうちにラセムへ行きたかった。一方、わたしは特に長男を納得させるためにまずは彼の希望を聞いて水遊びさせ、疲れさせて、ラセム観光中は車の中で休んで欲しかった )、最悪の雰囲気のなかの出発となりました。
まずは、ジャワ島で一番古い中国寺院といわれている慈安へ。強い日差しの下、ピンクの壁が眩しかったです。その後は古い邸宅をギャラリー兼カフェとしているニャー・ラセム邸宅の状態も良く、展示品である陶器のかけらや切手や家庭用品の展示方法も面白く、案内してくれた管理人の方がいろいろ話をしてくれ、とてもいい時間を過ごせました。ここで飲んだラセム産のコーヒーも美味しかった。その次にバティック工房へ2階ですでに3回も染めを施したバティックの最終工程の様子を見せてもらったり、ショールームで「いかにもラセム」なバティックを見せてもらいました。いいものはやっぱりいい。でも値段もいい。欲しいなと思ったのは1万円や2万円もして、とてもじゃないけど手届かず。子どもがガヤガヤ言い出したので、ゆっくり吟味したり交渉したりする余裕はなく、3,000円ほどの赤いバティックを1枚だけ購入しましたこの工房で案内してくれたお姉さんもとても感じのいい人でした
これにてラセム観光は終了。町並み自体風情が漂っていて、「車では入れないような路地を歩けば、もっといろんなものに出会える、この町は絶対にあなた好みよ!」と第六感訴えかけていて、後ろ髪を引かれる思いでしたが、子連れでありながら一通り行きたいところには行けたのだから、表面的な浅い観光でも満足するべきなのでしょうね。とりあえず、ここは我儘に付き合ってくれたパートナーと子どもに感謝を表しつつ、次の機会を虎視眈々と狙うとしましょう。
昼食はルンバン市内に戻って、地元の人で混み合う食堂で郷土料理サユール・ムリチョをいただきました。唐辛子たっぷりの魚のスープで、かな辛かったけど、とっても美味しかった食堂のおばちゃんたちもすごくフレンドリー。印象に残るお店でした。
14:00ごろにホテルに戻り、部屋の掃除をしてもらっているあいだにホテルの周りを探検。バスケットボールのコートがあり、地元の高校生からボールを借りてしばらく遊びました。15:00から18:30までは部屋でおのおのダラダラ夕食は部屋で。わたしはきのうのランチの余り物、子どもたちは外で買ってきたアヤム・ゴレン。そしてルーフトップバーをいたく気に入ったパートナーまたルーフトップバーへ ( ビールはジョグジャカルタやボロブドゥールよりも安かったそうです )。全員で行きましたが、料理が出てくる前に次男が機嫌を損ねて大暴れ。結局部屋に運んでもらって部屋飲みしてました。

3月3日
この日も長男と2人で先に朝食。パートナーの朝食後に最後にプールで遊び、11:00チェックアウト。ドライブのお供にホテルの前にあるカフェSATULAGIでカプチーノを買って、さあ出発 ( ドライブ中のカプチーノのおいしいこと )。
この日はパートナーが行きたいところに行く日です。ルンバン県に住む知人の家に行き、クドゥス県に住む知人のところにも行きました。17:00ごろに知人宅を出発。途中、トイレ休憩1回と夕食休憩を取り、21:30に自宅到着。

旅行中は「二度と子を連れて旅するもんか!」と何度思ったことか。
でもこうやって日記を書きながら思い返すと子どもは子どもなりに興味のない場所に連れて行かれながらも楽しみを見つけながら頑張ってたんだよなー。そして、わたしだって中学生になっても旅行中にブーブー言ってたな~、親の気持ちなんて考えもせず。
いつか子なし旅ができるようになったころには、子連れでの旅を懐かしむようになるのかな。…いや、ないな、わたしに限っては。きっと一人旅またはパートナーとの二人旅の自由さを謳歌するにちがいない(笑)。
でも、子どもと旅行ができるのも、長い目で見ればほんの短い間だけなはず。それなら、いろいろ制限があって自由にできない大変さがあっても、時に家族のなかの誰かがもしくは全員が不機嫌になるときがあったとしても、これからも一緒にいろんなところに行こうかな。いつか、大人になったときに、「ああ、家族で旅行したな」と思ってもらえるように。子どものころに文句言いながら両親や弟と旅したことが、今ではわたしにとっていい思い出となっているように。