【旅日記】2024年3月12日 ラマダン逃避行 in サラティガ ( プライベート )

今年の3月12日は、イスラムの断食ラマダン初日とヒンドゥーのニュピが重なるという珍しい日。4連休最終日でもあります。長男の小学校は先週日曜日から5連休に入っており、ヒマとパワーを持て余している子どもたちが安普請の我が家を壊しそうな勢いで遊びまくっているので、彼らのガス抜きと町全体が一番厳格に断食をするラマダン初日から逃げるために1泊2日で遊びに行ってきました。
行き先はボロブドゥールから北東へ約1時間半のサラティガ。この町に有名な観光地は特にないのですが、風光明媚な湖やテーマパークに近いので、いくつか中規模の中級ホテルがあります。今回はホテルステイをメインとし、ずっと行きたいと思っていたハンドメイドテーブルウェアのお店での買い物と「世界一スリムなホテル」という変なホテルを見に行くショートトリップです。

3月12日 
11:00に自宅を出発。断食期間、きちんと断食する人はかなりの省エネモードになり、日中の活動を可能な限り控えます。またパートナーのように30日間断食しない人でも最初のうちだけは頑張る!という人もいます。そのため、この日は町にはほとんど車やバイクが走っておらず、食堂やレストランなど飲食店はもちろん飲食業以外の個人経営の店も締まっているところが多く、町自体がすっからかん。いつもは混雑する道もすいすい走れ、子どもたちが早々に寝てくれて、すごく楽々ドライブ。1時間半かからずにサラティガに到着。

まず最初に行ったのが、NARUNAというかわいいテーブルウェアを作っているお店です。オンラインでも販売しているのですが、ハンドメイドなのでひとつひとつ表情がちがう。どうせなら実際に見て気に入ったものを買いたいとずっと憧れてたのがやっと実現しました。お皿・ボウル・急須・花瓶、気になるものはたくさんあったのですが、今のウチの状態だと子どもたちに粉々にされるかは時間の問題なので、「今回はコーヒーカップだけ」と決めていざ出陣。建物の下半分はカフェ、真ん中に製作体験工房があり、その上がショールームになっていました。鮮やかな色使いがキュート!つくりもしっかりしています。直感でコレ!と思ったものがすぐに見つかりました。木製コースター付きでRp 100,000。下のカフェではNARUNAの食器でごはんが提供されていて、試してみるつもりでいたのですが、いきなり風が強くなってきて雨が降りそうな空模様。ここでごはんを食べてホテル到着後ずっと雨だったら子どもたちをプールでガス抜きさせるという目的が達成できなくなってしまうと思い、食事は断念しました。
ホテルはGrand Wahid Hotel Salatiga。ちょうどラマダンプロモーションをやっていて、デラックスルーム 1泊1室朝食付きでRp 595,000と破格。13:15にはチェックインできました。外観や内装はいかにもインドネシア人向けのちょっと古さをにじみ出ているホテルですが、部屋はリノベーションされていて清潔だしバスタブもあるし、町の中心で立地最強、そして何といってもプール!大きなウォータースライダーあり。さらに行って初めて知ったのですが、屋根付きジャグジー付きの温水プールとミニ動物園 ( リクガメやインコがいた ) と男女別のきれいなサウナまであったのです。わたしたちは利用しませんでしたが、かなり設備の揃ったジムもありました。これらは宿泊者は無料で利用可。すごいです!子どもたちはチェックイン後すぐに着替えてプールへ直行。途中で雨が降ってきてしまいましたが、温水プールで貸切状態で遊べました。
17:00にはプールから上がり、一日の断食明けの食料探し。ちょうどホテルの前が市場で、その通りに露店がたくさん出ており、ゴレンガン・ジュナン・ジュースなどなどたくさん売っていたので、数種購入し、17:55くらいに無事ラマダン初日の断食終了 ( わたしは今年は断食しないとパートナーに宣言していましたが、今日は朝からバタバタ続きで図らずも断食となっていたのです )。
夕食は、ホテルの近くの露店でサラティガの名物料理ナシ・トゥンパンとついでにロンデをいただきました。

3月13日
ラマダン2日目、今日も断食するというパートナーは長男を連れて早朝3:00にサフール ( 断食時間が始まる前の食事 ) へ。ラマダン中、多くのホテルでは、サフールにするか普通の朝食にするか聞いてくれます。わたしは次男と7:00すぎに朝食に。種類も多く、味もよく、このホテル、すごいコスパ高い!
朝食の後は、またまたプールへ。11:00までプールで遊び、12:00にチェックアウト。
サラティガ観光にお出かけです。
まずは、Pengantin Tree Salatigaという田んぼの中に一本だけ立つ変な曲がり方をしている樹。きちんと木道が整備されていて、一応観光地になっているようです。
そのあとは、Fort de Hock Salatiga。オランダ統治時代に造られた要塞で、なかなか雰囲気がありました。今では警察の交通課が使用しており、要塞の前には試験用の道路があるのもなんかシュールでよかったです。
そして、” Skinniest Hotel in the World ” という謳い文句で人気の変なホテル Pitu Rooms。全7部屋で各部屋のサイズは約11㎡と極狭ルーム。ルーフトップは宿泊者以外も利用できるカフェになっています。今回は外から見ただけでしたが、その建ち姿は異様。変です(笑)。きっと部屋は狭いながらも快適に過ごせるように最新鋭のミニマリストな設備が備えられているにちがいない。ところどころにアートがあるのも新しい時代のホテルという感じです。子どもが大きくなったら泊まってみてもいいかな。
そして、一番よかったのが、最後に寄った Dekranasda Salatiga という古い中華系の邸宅を使用したコミュニティーセンター。雰囲気を残したままリノベーションされ、中にはサラティガの歴史を紹介するパネルや写真がたくさん展示されていて、さながらミニ博物館です。中にいた女性がところどころサラティガの歴史を解説してくれたのもよかった。サラティガは貿易港として繁栄を築いたスマランの保養地として栄えていたということがよくわかりました。一部がカフェになっていたので、ここでのアイスコーヒーを昼ごはんの代わりとし、このあとは一路、帰途につきました。


サラティガは静かで落ち着いたいい町でした。
特にまだまだ美味しそうなローカルフードや食堂がありそうだし、コロニアル時代の掘り出し物がありそうです。子どもたちが気に入ったコスパ最高のホテルステイという名目でまた来たいなと思いました。