ジャカルタ在住の娘さんとそのご両親の3名が今回のお客様。お父さんは車椅子を使っています。
まだまだバリアフリーには遠いボロブドゥール寺院やプランバナン寺院。砂利や砂に車椅子のタイヤが取られることもしばしば。でも、そういう設備不足を補うのが人々の親切・優しさでした。
【 日程 】
8:00 ジョグジャカルタ市内のホテルにお迎え。
8:00 – 9:00 ボロブドゥールへ。
9:00 – 11:45 ボロブドゥール寺院観光。
11:50 – 12:10 パオン寺院とルアックコーヒー見学。
12:15 – 12:50 ムンドゥッ寺院観光。
13:30 – 14:30 Jejamuranにて昼食。
14:30 – 15:20 プランバナン寺院へ。
15:20 – 16:30 プランバナン寺院観光。
16:30 – 17:00 ホテルへ。
17:15 – 18:10 フタン・ピヌス・ペンゲールへ。
18:10 – 19:00 フタン・ピヌス・ペンゲール観光。
19:00 – 20:00 ホテルへ。
ボロブドゥール寺院には一般入口のほかに、私たちが “ VIP入口 “と呼んでいる入口があります。
何がVIPなのかというと、
①駐車場から寺院までの距離が近い
②階段を使わなくてよい
③空いている
ということで、時間のない方や車椅子・杖を利用している方には利用価値が高いんです。
今回はこのVIP入口を使って入場しました。
ボロブドゥール寺院が見えるところまではアスファルトで舗装されていますが、ボロブドゥール寺院の周囲は舗装されておらずボコボコのうえ、砂や砂利でタイヤが取られてしまうので乗っているお父さんも車椅子を押すお母さんや娘さんも大変。寺院を1周しながら歴史や構造を紹介し、お父さんにもできるだけ見てもらいました。お父さんを車まで送った後、お母さんと娘さんはまた寺院に戻り、寺院の中を観光しました。
プランバナン寺院の入口は1カ所だけ。メインのロロ・ジョングラン寺院に行くには階段が数段あります。その部分はお父さんには歩いてもらいました。
炎天下のなか、未舗装の寺院を車椅子で観光するのは想像以上に大変。お父さんの腕は焼けて赤くなってしまうし、背中は汗でぐっしょり。お母さんや娘さんも汗だく、服はタイヤが擦れて土や砂で汚れてしまっていました。
お父さんは車椅子生活になって長いとのことだったので、皆さんこうなることはある程度想像されていたはずです。それでもインドネシアまで娘に会いに来たお父さん。旅という非日常 ( しかも福祉後発国のインドネシアで ) でいつも以上にお世話が大変だろうに淡々とこなし、お父さんが行けないところは「ちょっと見てくるから待っててね」と言って観光もしっかり楽しむお母さん。そんな両親をインドネシアに誘い、有給休暇を使ってジョグジャカルタに連れて来た娘さん。
なんか3人とも強い、すごい。
こうやって家族揃って一緒に旅したことって絶対忘れないんだろうな、と感じました。
それに、この地の人たちはこちらからお願いしなくても自然と手を貸してくれました。レストランのスタッフや物売りのおじさんや観光に来ていた男の子。さり気ない手助けがこんなにも大きな助けになるんだと初めて気がつきました。こういう人たちの優しさはジョグジャカルタ・ボロブドゥールが遺跡や自然と同じくらい誇っていいものです。
当社は障がいのある方の旅行ばかりを取り扱っているわけではないので、ぎこちない部分もあると思いますが、今後も車椅子や杖を使う旅人のご依頼は積極的にお受けしたいと思っています。今回は私自身、行き慣れた寺院を車椅子や杖で回る場合どうすれば最大限楽しんでもらえるかを考え、体験するとてもいい契機になりました。
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