【旅日記】2019年6月12日 ジョグジャカルタバティック紀行 ( 同行 )

今回のお客様はジョグジャカルタの名門大学ガジャマダ大学に留学されていた方。カリキュラムが終了し、帰国する直前に「ジョグジャカルタのバティックを見てみたい」ということで、バティックに焦点を当てたこのツアーにご参加くださいました。
博物館でいろんなバティックを見、実際に作る過程を体験し、バティックの難しさ・複雑さを実感し、バティックの奥深さ・面白さに触れた1日でした。

【 日程 】
8:00 ボロブドゥールのホテルにお迎え。
8:00 – 9:15 バティック博物館見学。
9:15 – 10:00 手書きバティックの工房へ。
10:00 – 14:00 工房見学とバティック体験。
14:00 – 14:30 チャップバティック工房へ。
14:30 – 16:00 バティック工房めぐり。
16:00 – 17:15 昼食。
17:15 – 18:05 ジョグジャカルタの下宿先にお送り。

まずは、ジョグジャカルタにあるバティック博物館へ。通りから少し入った奥まったところにあり、いつ行っても他の見学者がおらず、ひっそりとした佇まいの博物館ですが、収蔵品は多く、英語表示もあり、ジョグジャカルタやソロのバティックだけではなく、チルボンやプカロンガンのバティックやスマラン・ラセムなどレアなバティックも展示されており、意外にも見応えのある優良博物館です。外では、地方都市からインターンで来ている学生さんがバティックの色付けをしていました。

博物館をあとに、車は一路、ジョグジャカルタ郊外の手書きバティック工房がたくさんあるエリアへ。最初の工房ではインドネシア人女性3名がワークショップ中。1人はジョグジャカルタの大学生で芸術品と呼べる素晴らしいバティックを制作中でした。他の2人はバンドンからバティックを学びに3日間コースに参加していました。私たちがロウつけや染めの工程を見学していると、工房のおばさんが「あなたたちもバティックやってみる?」と。お客様は今夜は19:00まで次の予定はないとのことだったので、急遽この工房で約2時間のコースにトライすることにしました。バティック体験をできる場所はジョグジャカルタ市内やボロブドゥールにもたくさんありますが、ここの体験コースはとても良かったです。良かった点は、①自分の好きなモチーフを選んで下書きするところから始まる( 他の工房のコースはすでに下書き済みの生地にロウつけするところから始まります )、②表面だけでなく裏面もロウつけする ( 他の工房は時間短縮のため表面のみのロウつけが多いです )、③しっかり色が出るように染めの工程を3回繰り返す、の3点。2時間のショートコースとは言え、バティックの正しい工程を自分が選んだモチーフでできるのは満足度が高いです!それにしても手書きバティックというのは、大変な作業ですね。細かいモチーフを鉛筆で生地に写す時点ですでにその大変さを実感します。ロウつけも見ているだけなら簡単そうなのに、自分でやってみると全くうまくいかない…。染めは化学染料の茶色で。染めの回数を経るごとに色が強く出てきます。最後は熱湯でロウを溶かし、洗い流して終了。乾かしている間、サービスで出してくれたパチェルというシンプルな温野菜をいただきながら、いつか3日間コースにチャレンジしてみたいなぁと思いました。デザインや構図をしっかり考え、一線一線大切に描き、数色で染めるというバティックだけに向き合う3日間は写経や座禅などに近い精神統一修行になるだろうなぁ、と。ものの20分ほどでバティックは乾いたので、次の場所へ。

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次はチャップが中心の工房めぐりです。今日はまだレバラン休暇中ということで残念ながらチャップ職人がチャップを寸分の狂いなく押していくという神業を見ることはできませんでしたが、3つの工房で手頃な価格のチャップバティック布地を数点購入。チャップバティックは手書きに比べ安価なので、気に入った布地を購入し、仕立屋に持ち込んで服や小物にしてもらうのにぴったりです。このエリアにはたくさんバティック工房があり、クラシック柄から斬新な柄のバティック布地がリーズナブルな価格で販売されています。
今回は3軒回った時点でお客様も私もすでに4、5点購入してしまっていたので、これで打ち止め。最後に遅い昼食というか早い夕食をとり、ジョグジャカルタの下宿先にはとっぷり暮れた18:00過ぎにお送りました。


今回ご参加いただいたツアーはこちら!
ジョグジャカルタバティック紀行