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【お土産紹介】モンゴ・チョコレート

Monggo Chocolate

インドネシアはカカオ生産第3位の国です。
ボロブドゥールから少し山の方に入ったところにもジョグジャカルタにもカカオプランテーションがありますし、民家の庭先に1本2本植わっていることもよくあり、このあたりでは確かによく見かける木の一つです。

世界有数のカカオ生産国のわりには美味しいチョコレートがない。それなら自分で作ろうじゃないか!とあるベルギー人が奮起して始めたお店がこのモンゴ・チョコレートです。

ジャワ島で取れるカカオのみを原料として作られるチョコレートは濃厚で美味。包紙やデザインも凝っています。値段もそれなりにいいので、大事な人へのお土産にはぴったりです。
ショッピングモール・スーパー・空港など、旅の途中で立ち寄りやすい場所では人気の数種が販売されています。また見学ができる工場やカフェのほか、ミュージアムもジョグジャカルタにあります。

お店の詳しい情報はこちらから。
モンゴ・チョコレート・ミュージアムの情報はこちらから。

ちなみに、店名の “モンゴ Monggo ” とはジャワ語で “ どうも ” とか “ どうぞ ” という意味の言葉で、ジャワ人同士の会話ではよく出てくる言葉です。この言葉を店名にするのもセンスを感じますね。

【ローカルフード】バッピア ( Bakpia )

ジョグジャカルタの定番のお土産と言えばコレ。

日本のお饅頭や中国の月餅を小さくしたのようなものです。
うすい皮の中に餡がぎっしり。餡は緑豆が本家ですが、最近では、チョコレート・チーズ・カスタード・グリーンティー・ドリアンなどなど、いろんな味があります。
しっとりしているもの ( Bakpia Basah ) とパサパサしているもの ( Bakpia Kering ) の2種類があります。

小箱に20個くらいびっしり入っているので、会社や学校へのザックリ土産として使えるのですが賞味期限が3日間前後と短いのでご注意を。

ジョグジャカルタの街の中にも専門店がたくさんあります。

【観光情報】コピ・ルアック/ジャコウネココーヒー/ルアックコーヒー

( 英 : Civet Coffee / Luwak Coffee、イ : Kopi Luwak )

ジャコウネココーヒー または コピ・ルアック または ルアックコーヒーと呼ばれる、インドネシアのジャワ島とスマトラ島が原産のコーヒー豆。
生産数が少ないことから幻のコーヒーと呼ばれていて、コーヒー界のなかでも特別な存在です。

コピ・ルアックが特別といわれる理由。それは、
①ジャコウネコの糞から取れた豆
②目玉が飛び出るほど高額
の2点。

ジャコウネコとはタヌキみたいなジャワ島・スマトラ島原産の動物。今では数が減ってしまい、絶滅危惧種に数えられているそうです。
このジャコウネコ、雑食なのでコーヒーの実も食べる。でも、コーヒー豆になる種は消化されずに、そのままの姿で排出されます。
ある日、ある人がジャコウネコの糞からコーヒーの種を見つけ、洗って乾かして焙煎してコーヒーにしてみたら、あら美味!ということで広まりました。最初に試した人、なんでわざわざ糞の豆のコーヒーを試そうと思ったの?ということはこの際ツッコミなしとして、とてもインドネシアらしい民話的なお話ですよね。

コピ・ルアックが美味しいのは、「ジャコウネコが良質の実を選んで食べているから」とか「ジャコウネコの腸内で発酵されて独特で芳醇な香りが加わるから」とかいろいろ説があります。

またジャコウネコの糞からは少量しか取れないことに加え、収穫・洗浄・乾燥・焙煎という一連の作業を機械化せずに人力で行っているため、超高額で取引されていて、日本では普通のコーヒーショップでは取り扱いされていません。取り扱っているコーヒー専門店でも1杯2,000円前後するとか。

そんなコピ・ルアック、ボロブドゥールに本格的なコーヒー豆屋があります。
パオン寺院のすぐ近くにあるので寺院観光のついでに気軽に立ち寄れます。
店の奥にはジャコウネコが実際にいるので、どんな動物なのかもご覧いただけます ( 夜行性なので、昼間はいつもぐたーっとしてますが… )。
豆はロブスタとアラビカの2種が豆または粉で販売されています。また有料ですが試飲もできます。
Pawon Luwak Coffee

個人的な感想ですが、インドネシアの豆はアラビカでもロブスタでもストレートで飲むと酸味や雑味が強く個性的で、熱ければ飲み干せるけど冷めてしまうと胸焼けしてしまいます。でもこのコピ・ルアックはすっきりと後味よく、深い旨さがあり、まさに楽しむためのコーヒーです。

コーヒー好きの方もコーヒーは苦手という方もせっかくジャワ島に来たのなら、お土産話としてコピ・ルアックを1杯飲んでみてください。またコーヒー豆は小さい・軽量・長期保存可なのでお土産にも最適。お土産を渡したときに「お!いいもの買ってきたな」と言われると思いますよ。

【観光情報】バティック

( 英 : Batik、イ : Batik )

バティックとは日本では「ジャワ更紗」と呼ばれていたロウケツ染めの布のこと。
ジャワ島の伝統工芸の一つ。
伝統工芸と言っても、今でも活きた文化であり、会社や学校の制服に用いたり、結婚式やパーティなどで正装する際もバティックを用いることが多い。

オランダを通して交易があった江戸時代にはすでに日本に伝わっており、当時の蒐集家がバティックに関する本も出版している。
またこの時期にジャワ島北海岸の町で発達した、外国からの影響を受けた華やかなバティックのなかには、日本の風物を描いたものもある。

2009年10月2日、ユネスコにより無形文化遺産に登録された。


ジャワ島にはバティックで有名な町が4つあり、それぞれ特色があります。

ジョグジャカルタ Yogyakarta
茶系・赤系が主流。王家にまつわる幾何学的なモチーフのものが多い。

ソロ ( スラカルタ ) Solo ( Surakarta )
ジョグジャカルタのバティックに近似。

チルボン Cirebon
鮮やかな色使いと人物や花鳥風月のモチーフが特徴。とくにメガムンドゥン( 雨雲 )というデザインはチルボンならでは。

プカロンガン Pekalongan
パステルカラーで染められた花模様が有名。中東・インド・中国・日本など外国からの影響を受けた華やかさが特徴。


かつてバティックといえばすべて手書きでした。
チャンチンという特別な器具を使い、溶かしたロウで一線一線柄を描き、染め、ロウを洗い落とし、またロウ付けし、染め、ロウを落とし…を延々と繰り返していたんです。
ですが、現在では商業化が進み、以前のように手書きでバティックを作っているところはとても少なくなってしまいました。
21世紀のバティックは次の4パターンに大別されます。

トゥリス Tulis
手書きバティックのこと。
民家の一部の小さな工房で作られています。作り手は主に女性。
表のみロウ付けしたものと両面バティックを施したものとあります。
生産量が少ないため希少。他の製法で作られたバティックに比べると飛び抜けて高額です。著名なバティック作家が作るバティックだと、家宝レベルの「芸術」で、完成に数年を要することもあるそうです。

チャップ Cap
バティック専用の銅製スタンプでロウ付けしたもの。
銅のスタンプは19世紀になって生産量を上げるために発明されたそうです。ほとんどの場合、チャップは男性の仕事です。モチーフがずれないように寸分の狂いなくスタンプを押す熟練工の技は見ものです。
これもロウ付けは表のみと両面のもの、両方あります。
手書きバティックよりは安価。

コンビナシ Kombinasi
手書きとチャップのミックスです。大きな柄はチャップで、細かいところは手書きでロウ付けされたものです。これも表のみと両面ロウ付けの2種類があります。
価格は手書きとチャップのあいだ。

プリント Print
機械で生産された布のこと。要はバティック柄の布というだけです。市場に出回っている安い布や服はほとんどがこのプリントです。表しか模様がありません。


また染料にも2種類あります。

Warna Alami ワルナ・アラミ
自然染料 ( 樹皮や葉っぱ、根っこなど ) を使ったもの。
きれいに色を出すため何度も染めます。洗濯後も色落ちが少なく、長く使うと独特の風合いが出てくるそうです。
化学染料のバティックに比べ高額。

Warna Sintetis ワルナ・シンセティス
化学染料を使ったもの。現在はほとんど化学染料を使って染めています。

手書き・チャップ・コンビナシで作る布は染めも手作業です。1枚の布に何度も色を重ねることになるので、染めの工程は複雑です。例えば、赤と紫の2カラーを出したい場合、「 白く残したいところをロウ付け → 赤で染める → ロウを洗い落とす → 白・赤に残したいところをロウ付け → 青で染める → ロウを洗い落とす」という6工程が必要です。
そのため色が何色入っているかはバティックの価格に大きく影響してきます。単色であれば染めの工程はシンプルなので安い、何種類も色が入っている布は何度もロウ付け&染めを行うので高くなります。


バティックを購入するうえで重要なのは、
① 手書き・チャップ・コンビナシ・プリントのどれなのか
② 表だけ模様付けされているのか、両面模様付けされているのか
③ 染料は何なのか
④ 何種類の色が入っているか
を確認することです。
例えば、1m × 2m の布で化学染料での単色染めの布だと、プリント Rp 50,000~、チャップ Rp 80,000~、手書き Rp 300,000~ と価格が大きく違います。


冒頭でも言ったように、こちらではバティックは普段の生活の中でもよく身につけます。
プリントの安価な製品であれば、他の洋服と一緒に洗濯機でガシガシ洗ってしまいますが、すこしいいバティックは専用の洗剤・柔軟剤で手洗いします。日焼けしてしまうので直射日光にはあまり長い間さらさず、風通りのいい日陰で乾かします。


ツアー情報
バティック工房をめぐる旅や実際にバティックを作る体験教室はいかがですか?

バティック工房を訪ねる旅
実際に手書きやチャップでバティックを作っている工房にお邪魔し、その工程を見学します。工房には小さなギャラリーもあるので、気に入ったものがあれば購入もOK。
ジョグジャカルタバティック紀行

バティック制作体験
ロウでモチーフを書き、染めるという工程を実際にやってみませんか?簡単そうに見えて実はとっても難しい。でもきっとバティックを知るのに一番いい方法です。作成したバティックは記念にお持ち帰りいただけます。
バティック教室