【旅日記】2026年5月2日 社会見学ツアー お茶&カカオ農園ver. ( 同行 )

「カカオ農園と茶畑を見に行きたい」というちょっと変わったご依頼をいただきました。「お客様が求めているものをちゃんと紹介できるかな~。いやでも、普段行かない場所に行けるなんて仕事冥利に尽きるな~」若干の不安とウキウキがない混ぜになった心境でツアー開始。
貿易関係のお仕事をしている方で、輸入品目として取扱があるモノを現地で実際に見ることを海外旅行の目的のひとつにされているそうです。1日目はジョグジャカルタとボロブドゥールの間にある茶園とカカオ農園、2日目に寺院観光、3日目はボロブドゥールから北西にある大型茶園&工場へ。ディープなローカルの旅となりました。

2026年5月2日
ジョグジャカルタ市内のホテルに朝8:00にお迎えし、まずは紅茶畑へ。標高1,000m地点にあり、市内を抜けると一気に車で山道に入ります。途中まで舗装されていた道も最後は未舗装のガタガタ道。通信状態も悪く、スマホが繋がらなくなるようなエリアです。でも村があり、展望台があり、手入れされている畑がちゃんとあるんです。まずはより標高が高く、開けた場所にある茶畑に到着。「すごい晴れ女なんです」というお客様の宣言どおりめちゃくちゃいい天気。地元のカップルや家族連れがドライブがてら来ていました。次は少し下った場所にあるもうすこし規模の大きい別の茶畑にも立ち寄り。こっちの方は生産者さんが茶畑の下に住んでいて、ご自宅の軒先で自家製ジャワティーを飲ませてくれたり、茶畑のなかに入って行けるのでよりじっくりお茶の木を観察できます。花が咲いていたり、実がなっている様子が見られたりと間近でみられるので面白い。
続いて、たまたま出会った村人に「茶めぐりしているなら、この先に茶工場があるよ」と聞いたので、茶畑工場も突撃訪問。正午には閉まるよと聞いて急いで行ったのですが、11:30の時点ですごくひっそりしてる。「すみませーん」と声をかけながら裏手に回ると鍵はかかっていないので、だれかいる模様。さらに声をかけ続けていると、管理人の方が出てきてくれました。今は生産量が多くないので毎週金曜日にしか稼働させていないそうで、この日は茶葉があるわけではなかったのですが、快く工場内に入れてくれ、話を聞くことができました。この工場では各農家さんが摘みとった茶葉を集めて乾燥させる工程のみ行っているとのこと。焙煎は別の少し大きな町にある集積工場で行い、さらに焙煎済みの茶葉を集めて1ヶ所に集めて輸出するという流通システムになっているそう。この管理者の方、かつてはカカオ農園にも携わっていたそうで、カカオにも詳しい。この工場の周りにもたくさんカカオの樹が育てられていたけれど、2014年のムラピ火山の噴火で火山灰に晒されて、ほぼ全滅してしまったそうです。今残っている樹はようやく実をつけるまでに回復したけれど、まだ状態が良くないので、実は採られることなく、放置している状態だとか。

山を降りてきた後は昼食。食堂OKとのことだったので、インドネシアの定番食堂飯ミー・アヤムソト

午後からはカカオ農園。
実は茶畑周辺の村でも軒先に数本植っていたのですが、あまり実をつけてなかったんです。でも、農園のはちゃんとたくさん実がついていました。この農園だけで300本、周辺のカカオ合わせると8,000本くらいあるとのこと。カカオには3種類あってそれぞれ実の色がちがうこと ( 緑から熟すと黄色に変わる種類、赤から熟すと茶色に変わる種類、紫から熟すと茶色に変わる種類 )、直射日光が苦手なので背の高い木と一緒に植えること、10年前に植えその2年後から収穫できていること、1年に10回ほど実がなること、10月が一番収穫量が多いことなんかを農園の方が教えてくれました。ここでは手作りチョコも作っていて、その過程も見学させてもらえます。見学の後はお手製アイスチョコレートドリンクをいただきながらちょっと休憩。工場製品のようになめらではないけれど、ホームメイドな優しい味わいでした。

その後はボロブドゥールに移動し、ジャワ砂糖工房と豆腐工房&ヤギの小屋もちょっと立ち寄って見学、パパイヤ、キャッサバ、唐辛子、ナス、ココナッツなどなど豊かな畑作をご覧いただいたあとに夕方にホテルにお送りしました。

5月4日
朝8:00にボロブドゥールのホテルにお迎えし、ひたすらカーブ道を約2時間半ドライブ。到着したのは、茶畑・茶工場・博物館・ショップ・宿泊施設がひとつになっていて、茶の生産・加工・輸出まですべて行う、県が管理する大型施設。“ AGROWISATA ( Agriculture=農業とWisata=観光という2つの言葉を組み合わせた造語 )” のひとつで、関係者だけではなく、観光や教育施設として開放されています。施設の案内役の男の子が約30分、工場と博物館をプライベートで案内してくれました。受付では、「毎週日曜日は茶摘みも工場操業も休みのため、月曜日の午前中は茶畑がないですよ」と言われたのですが、工場に行ってみると、ちょうどこの日の朝6:00から摘まれた茶葉が工場に届き始めており、第一工程からすべて見ることができました。工場で働く工員さんたちは写真を撮っていると笑ってくれたりポーズをとってくれたり(笑)。他に見学者がいないこともあり、お茶の香りが漂う工場をかなりゆっくり見させてもらいました。その後は博物館。小さな博物館ですし、インドネシア語でしか説明文がないのですが、茶の種類や歴史の紹介、インドネシアにおける茶の歴史、この工場の歴史 ( 実はオランダ統治時代に操業開始しているんです。なんと日本軍統治時代は茶ではなく芋を作らされていたそう…) がまとめられた充実の内容でした。ショップでは、全体生産量の5%のみというオリジナル商品 ( このショップでしか販売されていない。65%輸出、30%大手茶会社へ卸し) を購入しました。
その後は茶畑へ。2日前に行った茶畑とは規模が全然ちがう。見渡す限りの茶畑が続いています。茶摘みは朝6:00〜9:00限定のため、茶摘みが終わった後は、茶会社の人は誰もいない。誰に何を言われるでもなく、延々と自由に茶畑のなかを歩けてしまいます。樹をよく見てみると刈られたばかりのエリアがあります。ちなみに茶摘みは手摘みではなく、植栽バサミでバチバチ切るとのこと。工場でサンプルとして置かれていた茶葉には茎の部分もあったのですが、ハサミで大雑把に切っている結果なんです ( ちなみに、この工場では茶葉を3ランクに分けていて、茎の部分はランク3にしかは入っていません )。「茶摘みの様子、見てみたいなー。…欲を言うなら、やってみたい」とお客様と言いながら、1時間弱茶畑のなかを歩きました。

その後は、工場のカフェでティータイム ( ブラックティーとジャスミンティーを頼んだのですが、見た目は同じような色なのにしっかり味がちがう ) と麓の町に降りて、路上のガチ食堂でサテと麺料理の昼食。そこからひたすらドライブし、18:00ごろにジョグジャカルタ国際空港に到着。朝から約10時間も使ったのに茶畑しか行っていない、でもすごい充足感。

いやー、知らなかった世界をちょっと垣間見ることができる社会見学って面白い!こんなふうにものが作られ、人が携わっているんだなー。大人になってから社会見学をするといろんなことを感じるものですね。こんな新鮮な機会を与えてくださったお客様に心から感謝です。