【旅日記】2024年6月27日 ソロ電車旅 ( プライベート )

大統領選イヤーの旅、第2弾はソロ ( スラカルタ )。
今年10月で2期10年を満期退任する第7代大統領ジョコ・ウィドド大統領の出身地です。…といっても現役大統領なのでジョコウィさんにまつわるミュージアムなどはまだなく、調べても出てくるのはジョコウィさん御用達食堂の情報ばかり(笑)。
まあ、ソロなので大統領関連めぐりができずとも遊べるところは色々あるだろうということで行ってきました。初日はパートナーと別行動で車がないので、ジョグジャカルタ駅からコミューター列車でソロへ。この区間はコロナの間に大きく進化していました。そしてソロ滞在中はソロ↔︎ウォノギリ間を走るレールバスBatara Kresna、土日祝だけ走るダブルデッカー観光バスにも乗ってきました。いつもの如く、2日前に急に思いつき、前日にホテルや列車やバスを予約するというすべりこみ旅でしたが、ゆっくり2泊して自分で歩いたことによってソロを身近に感じられた旅となりました。

6月27日 
10:25ジョグジャカルタ発に乗るつもりで9:00すぎに駅に到着 ( 駅の周りを色々見たかったのもあって早めに行きました。乗車するだけなら15分前の到着で全然問題ありません )。ジョグジャカルタ駅には3つの列車が乗り入れています。長距離列車 Kereta Api Jarak Jauh、近距離列車コミューター Commuterline、ジョグジャカルタ国際空港YIAとを結ぶ空港列車 Keteta Api Bandara。ジョグジャカルタ駅には東口 ( マンクブミ Mangkubumi側 ) と南口 ( マリオボロ側 ) の2つがあり、コミューターと空港列車は南口からのみアクセス可能です。南口では長距離列車、コミューター、空港列車すべて別々の改札があります。コミューターは予約不要、日本の列車のように ” 時間に駅に行ってそのまま乗る ” タイプの列車です。ジョグジャカルタ↔︎ソロ間は長距離列車とコミューター両方が走っていますが、長距離列車が片道最低Rp 200,000ほどするのに対し、コミューターは激安の片道Rp 8,000。アプリでは片道ごとに乗車券を買うこともできますが、アプリがない方は改札横にある自動カード販売機か有人カード販売所でカードを買って乗車します。このカード自体はRp30,000。何も言わなければ、Rp 10,000がチャージされるので1枚あたりRp 40,000。乗車ごとに運賃が引かれていき、後からチャージできるシステムです。今回は有人販売所でカード購入。3歳以上は同額だそうで、息子たちの分を含めて3枚。このカードがめちゃくちゃ可愛い!ジョグジャカルタ市、ソロ市の観光名所バージョンと列車バージョンの3種類。券売所の男の子に各デザイン1枚ずつ欲しいとお願いしたところ、快く用意してくれました。嬉しい!乗車カードだけで乗車可能、パスポートなどの身分証明書は不要です。改札の内外にベンチがあり座って待つことができます。出発の20分ほど前に改札内に入るようにとアナウンスがありました ( インドネシア語のみ )。ジョグジャカルタは始発駅です。アナウンスを聞いて中に入り、大行列で蒸し暑いなか待っていると列車が入線してきました。全席自由席 ( 立ち乗りもあり )、優先席あり、車内エアコンあり。車内をセキュリティが巡回していて、「もっと詰めて座ってください」と促していたりして、すごく秩序的。定刻どおり出発しました。プランバナン駅を過ぎたあとあたりから田園のなかや、民家が見えるエリアを走るので車窓からの景色が面白い。この列車はソロエリアではプロウォサリ Purwosari とバラパン Balapan とジュブラス Jebras という駅に停まります。市内観光をするならバラパン駅が最寄り駅。私たちもバラパン駅で降りました。11:39定刻到着。ジョグジャカルタからソロまで1時間15分。車よりも早く、だいぶ安い。優秀です。降りてからも改札があり、陸橋を渡って出口へ。
ホテルチェックインまでの時間潰しも兼ねて、ランチ。グドゥッグとピザという異色の組み合わせで人気のカフェ、Teradisionalへ。ふつうの住宅街の細い路地にある不思議なお店です。混んでいたのにピザの提供も早く、クオリティーも高い。その値段から一般的なイタリアンよりも小さめかなと思って1人1枚ピザを頼んだら、ふつうのLサイズで1枚手をつけられず、包んでもらい持って帰りました。グドゥッグ x ピザ、トラディショナル x ネオモダン。いい感じのお店でした。
今回のホテルは、町の中心部にあるKusuma Sahid Prince Hotel。ソロ第一王家カスナナン王家に関係のある古いホテルで、ロビーの建物の天井が素晴らしい。そこここに古き良き時代のソロが感じられるノスタルジックなホテルです。壁紙が剥がれていたり、部屋のWiFiが1機しか接続できないなどメンテやアップデートが必要ではありましたが…。まあ、旅を楽しむ鍵は小さいことは気にしない(笑)。古いホテルは一番下のクラスの部屋でも広いのでエキストラベッドを入れても広々していて、バスタブが付いているのもいいですね。チェックインして休む間もなく、プールで遊ぶという息子たちを着替えさせてプールタイム1時間。
その後は部屋で昼寝したり、テレビを観たり。夕方から少し小雨。20:30にパートナーと落ち合って、Tjemara Noodle Barで夕食。おしゃれな中華風ヌードルショップ。甘め、塩味、ピリ辛、激辛いろんな種類があって、選べるのがいい。美味しかったです!ホテルに帰ったのは22:00ころ。また雨が降り始めていました。

6月28日 
睡眠時間約3時間 ( 次男が変な時間に起きたので )。アラームに気が付かなかったことにしようかという誘惑を振り切って4:00に起床。一人遊び時間スタート。
ソロとウォノギリ間を走るレールバスBatara Kresnaに乗車。3両編成、赤いバティック模様の車体。定刻どおり6:00にけたたましい汽笛を鳴らして出発。日本の路面電車のようなものかなと想像していましたが、想像以上にゆっくり。想像以上にけたたましい。市内の目抜き通りスラメッリヤディ通りをゴトゴトパァァァとマイペースに進んでいきます。1時間45分走る路線ですが、終点まで行ってしまうとソロに戻ってくるのが10:00近くになってしまうので、最初の停車駅ソロコタ駅で降りました。19分間4.7kmのレールバス旅。
ソロコタ駅の横はちょうどいい感じの市場で、少しウロウロ。その後はTaman Bali Vegetarian Restaurantで朝ごはん。初めてソロに来たのが11年くらい前か?その頃にすでにレジェンド食堂という風体で今なお現役。ベジ肉を使ったベジバッソだけのつもりがあれもこれもと欲張ってしまい、豆腐と野菜炒め、春巻きも追加してしまい、めちゃくちゃボリューミーなベジ朝食となってしまいました。ホテルに戻り、家族と合流して本日2回目の朝食。
朝食の後は、車で遠足。高速道路で約1時間半、ンガウィ Ngawiにあるトリニール博物館。サンギランとは別のジャワ原人の博物館です。高速を降りてから田舎道をかなり長く走った先にありました。ちょうど金曜日の礼拝の時間に着いてしまったのでスタッフも他の見学者もおらず。インドネシアお得意のほとんど説明書がなく、本物なのかレプリカなのかも判然としない陳列物たち。管理棟にいたおじさんに聞いたところ、1年に1回のサンギランの考古学者たちと一緒にこの博物館の裏手のソロ川畔で発掘作業が行われ、今でも主に動物の骨が出土するそうです。今年の発掘作業はつい先日終わったばかりとのこと。…その発掘作業しているところを見てみたい…!博物館の裏から見たソロ川の景色が一番印象的 ( なんの変哲もない川畔ですが、過去の考古学者たちが一生懸命発掘と研究に取り組んでいたところなんだと思うと感慨深い )。
帰りは高速には乗らず一般道で。この道は高速ができる前、ジョグジャカルタからスラバヤやブロモなど東に行くときに必ず通っていた道。高速ができてから通らなくなってしまったので、すごく懐かしい。文旦が路上販売されているので、2個Rp 35,000で購入。ピンクグレープフルーツみたいなきれいな色で、みずみずしい。14:00すぎにソロ市内に帰ってきて、昼食にGudeg Ayu Soloでグドゥッグ。ソロにはソロのグドゥッグがあって、ジョグジャカルタのグドゥッグとはちょっとちがう。まず色が白い。そしておかずの水気が多い。そして甘くない。個人的にはこっちの方が好き。その後はホテルに戻り、1時間ほどプール。
18:45に車でお出掛け。スリウェダリ劇場で毎晩19:30から上演されるワヤン・オラン劇を観に行ってきました。子どもたちの機嫌とりのために寄ったマクドナルドで想定以上に時間がかかったのと、道が混んでいたので、19:45ごろに到着。予約していなかったのですが当日券がまだあったので入ることができました。入った時点ではまだガムラン楽団しかおらず、役者が出てきたのは20:15ごろ。RAJAMALAという恋愛もの(?)の後にお笑いも。全編ジャワ語なので全く理解できず(笑)。でも、雰囲気を味わえたし、子どもたちにも初めての経験だったのでよかったなと思います。帰りに路上でナシ・リウェッを食べて、ホテルには22:00に帰着。朝から晩までよく遊びました。

6月29日 
今朝も早く起きて朝の一人遊び。昨日乗ったBatara Kresnaが町を走るところを見たかったので、6:10にスラメッリヤディ通りにスタンバイ。鉄ちゃんの気持ちがちょっとわかりました。無事、Batara Kresnaを見送ったあとは、Soloissolo Street Artを見て歩きました。なんの考えもなしに朝に来ましたが、コレが正解。アートはお店のシャッターに描かれているので、店が閉まっている方がたくさん見ることができます。いろんな作風があって、どれもエッジとユーモアがきいていてオモシロイ!この通りの隅っこで1軒だけ開いていたコーヒーショップでカプチーノを飲んで、トリウィンドゥ市場やマンクネガラン王宮の前を通ってホテルへ。
そして今日の一番のイベントは9:00発のダブルデッカー観光バスBus Tingkat Werkudara乗車。8:45に出発地点についたらすでにたくさんの人。このバスは町の西から東まで車窓から見えるものを紹介しながら走ります。座席指定制ではなく、2階席の争奪戦に子どもを連れて参戦するのは難しいと判断し、1階に座りました。車内では歌謡曲が大音量で流れるなか、ガイドさんが説明してくれます…( インドネシア語のみ。歌謡曲にかき消されてガイドさんの声はあまり聞こえない…ジャワっぽいなー )。西の端まで着いたら、ガイドさんが、「2階の前2列に座っている人は1階の人と替わってください」と言ってくれたので、復路は2階に座ることができました。10:30に元の場所に戻り、バスツアー終了。
チェックアウト後はスラビを買いに行き、たまたま観光蒸気機関車が走っているのに出会し ( 次回はアレに乗りたい!)、疲れて寝てしまった子どもたちをパートナーに預け、13:00から

昼食にBubur Manadoという中部ジャワではほとんど見かけることのないスラウェシ島マナドの名物粥を食べました。午後から予約していた Tumurun Private Museumに行ってきました。要予約、時間指定で学芸員と一斉入場のコンテンポラリーアート美術館です。
最後にジョコ・ウィドド大統領の家 ( …と言ってもご本人の生家でも実家でもなく、母方のお祖母さんの家だそうです ) を見て、帰路へ。


今回の旅がとても充実した一番の理由はホテルの立地!
目抜き通りから200mほど離れたところにあるので静かだけど、徒歩で歩ける範囲が広く、やっぱり自分の足で歩けるのが自分のとっては重要だな~と再確認しました。

あと、ソロはとにかく食事が充実しているんです。個性豊かなローカルフード、レジェンド食堂、オシャレなカフェやレストラン、王宮レストラン etc。食いしん坊な旅人にとってはパラダイス。町を走っていると人がたくさん入っている食堂やレストランがたくさんあり、そのたびにグーグルマップでチェック&マーク。来る前より行きたいところリストを増やして帰る結果となりました。

まだまだ行きたいところがあるソロ。本当はもう1泊したかったんですよね。
帰宅してからも、どこかに行きたい病が疼いていて、ちょっと困っています。